大学を卒業し、某損害保険会社に就職しました。
配属された部署は本社のサービスセンター。
お金を出す部門です。
僕は自動車事故のチームでしたが、来る日も来る日もよくこんなに交通事故があるものだと驚きました。
みんなが嫌がるストレスの多い部署ではありました。
しかし、ここは本社で東京。
サポートもしっかりしていたし、上司も尊敬できる人、恵まれた社会人1年目でした。
仕事帰りで1杯飲むことはあっても、土日は仕事を忘れプライベートを楽しめました。
そして、2年目。
僕は関西のある都市に転勤になりました。
叩き上げの損害調査部長からは「関西の1件は関東の10件」なんて脅された。
担当はやはり自動車の人身事故とバイク、自転車などの物損事故。
車の物損事故はベテランのアジャスターさんがやってくれていた。
行って驚きました。
関東の10件とは言いませんが、少なくとも5件分以上の苦労はあったと思う。
しかも、上司はいい加減な所もあって、人間的には嫌いではなかったが、仕事に関してはあまり信用できなかった。
転勤1年目にしてお客さんの家の前で右翼の街宣車に騒がれたこともあったし、ヤクザ、土地では有名な示談屋と交渉することもありました。たまにですが。
「小僧は引っ込んでいろ」
と当然のごとく凄まれましたが、そこまで言われると逆に覚悟が決まりました。
相手もそこはプロですから、落とし所は心得ています。
20代前半の若僧でよくやっていたと思います。
でも、何よりも普通の人の大変さが関東とはまるで違いました。
普通の人が1番怖いのです。
そんなことで3年目を迎える頃には仕事のスキルは格段にあがった。
しかし、精神的にはドンドンと追い込まれていった。
そこで登場するのが酒です。
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