暗い酒も増えてきたとはいえ、基本は陽気な奴。一人なら静かに黙々と飲み、話しかけられれば話すが、自分から話しかけることはあまりない。
河島英五の歌に出てきそうな感じです。自分の酒も大人になったと思ったが、単に耐性ができて酔わなくなっただけだ。
一人飲みも相変わらずで行きつけのお店が増えた。そば屋、和食の小料理屋など料理によって店を決めて、ここは美味しいなと思ったら通い続けた。
どちらかと言うとこじんまりとした個人のお店が多かった。少なくとも週に1回は必ずくるので、すぐに常連さんになった。
「新しいそばと久保田はいりましたよ」
「じゃあ、頂こうかな」
「この子、新しいバーテンダーで大分いいと思うのですが、やらせてもいいですか?」
「全然いいですよ。じゃあ、ドライマティーニ下さい。エクストラで。」
「どうですか」
「うん、マスターと比べたらね。でも、比べ飲みでもされなきゃ大丈夫だよ。じゃあ、お役ご免のようだからクエルボもらえる。これで帰るからお愛想して」
と通気取り。
1人の時はビールオンリーだったのが、日本酒、カクテルも飲むようになり、1人一次会はご飯がメインで酒がサブだったのが、そばやチーズなどをつまみにして酒が主になってきた。
大体、そんなに食べたくても胃が重くて食べられなかった。
この頃までです。
お酒をまだ楽しめて、飲みすぎても翌日ブラックアウトもなく笑えて「飲みすぎたね」と言えていたのは。
この辺り前後からアルコール依存性になり、以後は症状が進行するだけだった。25歳の時である。
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