損保会社を辞めてからブラックアウトが増えた。外で飲んだ時は殆どブラックアウトだった。
翌日は非常に憂鬱だった。
飲み会の席で失礼なことを言わなかったかと気が気でなかった。
気に入らない上司や同僚などがいなくても気になった。
自分には普段は抑えている攻撃的な面があると知っているので、酒が入って現れやしなかったかと恐れていたのかもしれない。
ブラックアウトの憂鬱さに耐えられず、神に祈りながら恐る恐る酒をあまり飲まない友人にメールで昨日の様子を聞く。すると「陽気に騒いでいたね(笑)」くらいで終わり一安心する。
しかし暫くすると、その言葉も気を使って、或いは呆れてしまって、そう言っているにすぎず、実際は違っていたのかしれないと疑心暗鬼になっていった。
そして本当に何でもなさそうだとわかると「今回はラッキーだった。これを教訓にして、もう酒は少ししか飲まない」と思うのだが、家なら安心だから大丈夫だとしていつも通り飲み、暫くして外で飲み会。
「今日は控えて、飲みたかったら家で飲もう」と思うが、ビールを3杯飲めばそんな決心も忘れていた。
水を飲みながら飲んだり、つまみを食べてから飲んだりもした。
それで上手くいくこともなくはなかったが、たまたま運がよかったにすぎず、殆どは水を飲むことすら忘れ失敗した。
このブラックアウトは僕の精神を蝕んだ。正確には酒が精神を蝕んでいるのだが、自分の記憶がないのに活動していることに物凄い恐怖を感じました。
何かをやったことよりも、記憶なくコントロールを失っている自分に恐怖し嫌悪した。まるでゾンビだった。何かのゾンビ映画で「俺がゾンビになったら殺してくれ」というシーンがあったが、当時の私もそれに近い気持ちだった。
実際、もう死んだ方がいいかもしれないと考えたことも1度や2度ではない。しかし、実行に移す勇気もなく死んでも解決にはならないと考えなおした。
だから、何とかアルコールをコントロールして自分をコントロールしようとしたが、そんなことはできっこなかった。
損保時代は大酒飲みだが、仕事はできると言われたが、その頃は酒さえ飲まなきゃ、いい人で安心なのにと家族から言われた。
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